【横浜市青葉区】「ラ・ベルコリーヌ」さんのクリスマス菓子「シュトーレン」。ずっしりとした重みと日持ちする理由をお聞きしました。

クリスマスを待つアドベント(イエス・キリストの降誕を待つ期間)の間に食べるドイツの伝統菓子「シュトーレン」。

毎年パン屋さんや洋菓子店で発売され、季節の人気商品となっています。11月第2週に購入される方が多い商品とも言われています。

日持ちのする「スイーツ」ですが、「発酵」を利用して作るため、技術的には「パン」に近いものではないでしょうか。

クリスマス前のこの時季に気になったのは濃厚なバターの風味とフルーツの香りが豊かな「ラ・ベルコリーヌ」(横浜市青葉区美しが丘1丁目)さんの「シュトーレン」。

ラ・ベルコリーヌ

たまプラーザに2000年にオープンして以来、ヨーロッパスタイルのパンを作り続けている「ラ・ベルコリーヌ」さんに「シュトーレン」についてお話を伺いました。

濃厚バターの味わいとフルーツとナッツ。滋味ある「ラ・ベルコリーヌ」さんの「シュトーレン」

袋から出してスライスすると、ふわりとフルーティーな香りが。頬張ると濃厚なバターの味わい。滋味があるチーズのような酸味をわずかに感じます。フルーツやナッツが入るのでポロッと外れると生地は崩れやすいですが、口に入れた食感はきめ細かで、粉砂糖と混ざり口どけがいいです。

しっかりとした焼き目からは小麦粉の香ばしさが漂います。濃く入れた紅茶や酸味のあるコーヒーにぴったり。深蒸しの緑茶にも合いそうです。

ラ・ベルコリーヌ

時間の経過で風味が変化していくそうなので、もう少し食べたいところを我慢し、数日間かけて楽しむことにしました。

ラ・ベルコリーヌ

このずっしりとした「シュトーレン」(税込1620円)は自宅で計ってみると340グラム! 大型の食事パンより重いではないですか! 少量のスライスで満足感があるのにも納得です。

「ラ・ベルコリーヌ」さんの「シュトーレン」。ずっしりとした重みと日持ちする理由とは。

ー店頭で手にとって、そのずっしり感にびっくりしました。ここまで重みのあるシュトーレンはあまりないような気がします。どうしてこんなに重み、そして固さがあるのでしょうか。

「シュトーレンは焼き上がったあとすぐに、バターに漬け込みます。このときに柔らかい生地だと表面に油分を多く感じる仕上がりになってしまいます。例えるなら、ドーナッツみたいな質感になってしまいますが、密で重めの仕上がりの生地だとそうはならないのです」

ーバターを吸収させたときに違いが出るとはびっくりです。だからずっしりと感じるくらいの生地に作り上げたんですね。

ラ・ベルコリーヌ

「発酵のコントロールで変わります。いろいろなシュトーレンがあると思いますが、「ラ・ベルコリーヌ」ではこういうのがいいかな、と思って作っています。」

ー日持ちが一ヶ月程度と伺ったのですが、どうしてそんなに長く保存できるのでしょうか。

「本来、牛乳やバターはカビやすいもの。焼き上がった生地をバターに漬け込んで、粉砂糖をまぶすことにより、膜ができます。空気が遮断されるので長持ちするのです。

また、生地がアルカリに傾くと傷みやすくなります。発酵により酸性に近づけて傷みにくくしているのです。ただ、実際食べると酸っぱいという感じはしないと思いますよ。」

ーなるほど。伝統的な製法で作られたお酒や漬物も発酵がすすむと酸っぱくなりますよね。発酵のコントロールが重要だということがわかってきました。

「それにパンはアルカリに傾いていると、ぼそぼそしてあまりおいしくないです。酸性にバランスをとると、傷みにくく、口どけもよい生地になります。」

「シュトーレン」製造のお話を噛み砕いて説明してくださいました。

「クリスマス前の時季に一年ぶりで作りますから、ドキドキして作っているんです。」

ー食感についてお話が出たのですが、薄くカットして食べたほうがいいですか?

「ラ・ベルコリーヌのシュトーレンは薄くスライスするようにカットするとボロボロ崩れやすい生地ですよね。でもそれでいいと思います。」

ーそういえば、お皿にボロボロ落ちた生地を集めて食べています(笑)。

ラ・ベルコリーヌ

シュトーレンはベテランのパン屋さんでもクリスマス前の時季だけに作るもの。実はシーズン最初に作るときは「前の年のことを思い出しながら、「どうだったかな?」とちょっとドキドキして作るのです」だそう。

その緊張感、「ラ・ベルコリーヌ」さんのInstagram(外部サイトへ)から伝わってきました。

「ラ・ベルコリーヌ」の場所は? パリみたいなテラス席でのカフェ利用も人気。

東急田園都市線たまプラーザ駅中央改札を出て、『東急百貨店たまプラーザ店』方面に向かいます。左手側に進み、「たまプラーザ駅西側」交差点を右折、イトーヨーカドーと『東急百貨店たまプラーザ店』の間の坂道を昇り切り、三叉路の横断歩道を渡ると、目の前が「ラ・ベルコリーヌ」さんです。

ラ・ベルコリーヌ

テラス席ではベビーカーを席に寄せやすいので、ベビーカー利用の方もよく見かけます。サンドイッチドリンクでランチをするのもおすすめです。人気のクロワッサンとブレンドコーヒーとのティータイムも◎

ラ・ベルコリーヌ

ほかにもアーモンド・チュイル(税込453円)など、焼き菓子のおいしさにも定評があります。

ラ・ベルコリーヌ

「シュトーレン」(税込1620円)は11月中には完売してしまうことも多いそう。確実に手に入れるのなら「予約がおすすめ」とのことです。

「美しが丘」という意味がある「ラ・ベルコリーヌ」さんに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

「ラ・ベルコリーヌ」様、「号外NET緑区・青葉区エリア版」の取材にご協力いただきありがとうございました。

※商品・サービス内容や価格は取材時点のものです。実際と異なる場合もあります。感想は個人のものです。

※店内で飲食する場合と持ち帰り商品では税率が違うため、価格が異なります。

■ラ・ベルコリーヌ

2023年7月に惜しまれつつ閉店しました↓

【横浜市青葉区】たまプラーザの名店ベーカリーカフェ『ラ・ベルコリーヌ』が「海の日」に閉店予定。食卓を幸せにしてくれたパンをありがとう。

 

「ラ・ベルコリーヌ」はこちらの場所です↓

 

ichika

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